四次元日記

新潟県十日町市に移住してから、身の回りで起きているアレコレ。

ハワイ旅行が当たる「雪上鉄人レース」に「ご当地仮装」で参加してきました。

毎年恒例、越後まつだい冬の陣!

 

一足早い梅や桜も咲いてくる季節となりましたが十日町はまだまだ冬模様でございます。近年稀に見るほどの小雪(しょうせつ)ですが、今年も「越後まつだい冬の陣!」が始まります。

 

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今回の十日町日記では、雪国らしさ溢れるこのイベントの目玉となっている「のっとれ!松代城」の体験レポートをお届けしたいと思います。

 

 

「のっとれ!松代城」とは?

 

ここで、のっとれ!松代城についてもう少し詳しくご説明いたしましょう。

毎年3月の第2土・日曜日に開催される「越後まつだい冬の陣」の2日目に開催される笑いあり、涙ありの雪上鉄人レースです!

 

まつだい

 

標高差200m、距離にして3kmの雪上を数々の障害物を乗り越え走り、山頂の松代城を目指すというシンプルかつ過酷なレースです...。日本全国から総勢500名もの戦士が集まります。

 

松代城に籠城している冬将軍を討伐するために我々が戦士となって松代城を陥落させるという設定のようでして、先陣を切って一番に武勲をあげた者には褒美として米一石(150kg)をもって松代城の城主に召し抱えるとのこと。

 

その他、順位に応じた豪華な褒美をいただける他に、完走者を対象として刑罰(という名の賞品)を課すお楽しみ抽選会もあります。島流しの刑(ハワイ旅行)という小粋な刑罰もありまして、何とも楽しげなイベントです。

 

 

しかもどうやら、「歌舞伎者部門」というのもあるらしく、仮装してワイワイと走ってもよいとのこと。「なにこれ楽しそう。これは参加するしかなさそうだね。」という自問自答の末、エントリーするに至りました!

 

 

そんなこんなで、冬将軍討伐の日の朝!

 

気づくと僕は、こんな姿で松代の地に立ってました。

 

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自分でも、どうしてこうなったのか説明は出来ません。しかし、「ちんころ」として爆誕してしまったみたいです。さすがに転生先が畜生だと、前世で積み上げてきた業を悔やむしかありません。

 

昔から「99年愛用した物には魂が宿る」と言いますが、チンコロの九十九神となったのでしょうかね...。
 
とはいえ、前世で楽しみにしていた「のっとれ!松代城

こうなった以上は「ちんころ」として楽しむことにしましょう。

 

 

十日町で愛されている縁起物、それがちんころ。

 

僕の魂の器がコチラです。

なんとも愛くるしい。今の僕とそっくりだなと思います。

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ちょっとここで、wikipediaも見てみましょうか。

 


チンコロとは、子犬などをかたどった小さなシンコ細工の縁起菓子のことである。新潟県十日町市の年始行事である「節季市」の日に、魔よけの縁起物として市場や街中の各所で売られている。以前は囲炉裏で焼いて食していたが、近年は飾り物として用いられている。
うるち米を粉にした「シンコ(新粉)」を蒸して練り上げ、食紅で色を付けた物と合わせ、名前の由来となっている子犬をはじめ、小動物やその年の干支を形作る。すべて手作りのため用意される数は少ない。乾燥するとひび割れてしまうが、ひび割れの数だけ幸せになれるともいわれている[1]。
うるち米を粉にした「シンコ(新粉)」を蒸して練り上げ、食紅で色を付けた物と合わせ、名前の由来となっている子犬をはじめ、小動物やその年の干支を形作る。---wikipedia

 

ということで、十日町に縁の物となったのです。

毎年1月になると、もの凄い数のチンコロが売れていきます。

このまま、「ちんころ」として生涯を終えても良いかなと思ってきますよね。

 


ちなみに、他のサイトにはこう書かれていました。

 

チンコロとは、の品種「狆(ちん)」がの言葉であり、以下の意味を持つ。

1. 狆は小であるため、連想して子のこと。

2. 1.より転じて、人間として器量がない、小物であるという卑下の意。

 

「人間としての器量がない小物」

本当に僕にピッタリです。

 

 

 

入場行進〜開会式

 

開会式までまだ2時間もある中、会場に爆誕していた僕はゆるりゆるりと蕎麦を食べたり、コーヒー飲んだり、射的に興じたりして時間を潰していました。

 

迷惑も良いところ。ただ、隣にいた小学生と仲良く射的をしていたら、突然、警察を呼ぶと脅されて全ての景品を持っていかれた後、200円をカツアゲされてました。また業を積み重ねたのです。 

 

 

さて、前置きが長くなりましたが、入場行進と開会式。

 

 

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転生をした僕とは違って、みんな仮装をしていました。
そんな人達に紛れてPRタイムと言う名の一発芸大会も始まります。

 

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なぜか、暗幕を持ったり看板を持ったりと雑務のお願いは基本的に僕の所に来ました。やっぱり、ちんころだからですかね。

 

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▲出落ち狙いなのに、先に看板持ちとして先頭に引き出されるちんころ

 

そんな装備で大丈夫か」とか言われそうなほど、不完全な転生で心配されたのですが、「ちんころポーズ」という意味不明な概念を皆でやりましょう!とステージの上でやったら、会場の後方にいた人までやってくれました。

本当、この町には良い人しかいませんですね。

 

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いよいよ出陣!各戦士、一斉にゲートへ

 

たった3km...この時は、そう思っていたのです。

前世では中・高・大と体育会的な何かに所属していたので、多少体力に自信がありまして、そんな僕には、3kmなんて楽勝だろうと考えておりました。

 

結論から申し上げますと、スタート1kmの時点で完全にギブアップです。

鏡餅と同じく、割れれば割れるほど縁起が良いとされるチンコロ。

顔に入っていくヒビと同時に、途中から骨にヒビが入ったんじゃないかと思うくらいの激痛が足首と肺を駆け巡りました。雪道の過酷さのせいです。

「いやぁ...足にヒビだけは、マジで勘弁願いたいよ...」と不安が頭をよぎりつつ、もう来世では出場するのやめようと思いました。

 

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▲この写真とか余裕なくて、撮られた覚えありません。

 

体験レポートするとか言いながら、全然写真を撮れなかったのですが、ざっくり言うと、「過酷すぎる雪上山登り」です。雪に足を取られて想像以上に体力脚力を消耗します。

 

そんな過酷な旅路を一歩ずつ進んで行きました。

ステージ上で、「縁起物なので、触ると御利益がありますよ」

とか適当な事を言ったおかげか、抜いていく人、すれ違う人、皆々様が「チンコロ頑張れ!」「チンコロちゃん、もうちょいだ」など汗ばんだ肩やら背中やら胸やらを触って励ましてくださって、「ああ、これが人生か...」と、転生数時間にして悟りを得られました。今日中には解脱できそうです。

 

苦しみの中、少しずつ進み、やっとのことでゴール。
完走したものの倒れ果てヒューヒューと虫の息絶え絶えに倒れ込み。

 

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早々に復活して、前城主様と遊んだり、景色と戯れたりした後、下山しました。

 

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島流しの刑を狙え!表彰式!

 

今回で5度目の城主というMさん。人間じゃありません。

 

素晴らしい仮装をした者に贈られる「大歌舞伎者賞」というのもあり、仮装じゃないけどもしかしたら...と期待していましたが、岩手からの援軍一行が受賞されてました。

 

ちんころの順位は186位と何とも中途半端な結果となりましたが、ここからがイベントのもう一つの真骨頂の刑罰抽選会です。 「186」この順位が呼ばれると当選でございます!!

 

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全く当たりません。

様々な刑罰が当たる中、かすりもしない。自分から縁起物と言っていたのに何てザマでしょう。

 

すると、全てを司る軍神が「ちんころちゃん、当たらねぇね!ハッハッハ!じゃあ次ねぇ〜(ガッサガサ)」と追い討ちをかけてきました。アンニュイにチンコロポーズを返します。

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「この野郎、(ハイ,186番!)討ち取ってチンコロにしてくれようか...」

とか思いました。

 

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当たりました。いや、課されました。

思わず、浮き足立つ前足。いただいた刑罰は「さらし者の刑」

ありがとう軍神。その引きは人間技じゃありませんよ!!

 

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刑には既に服役してました。

 

 

思わず、回り出す。

 

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今回、ちんころに転生した僕の全てのお世話をしてくれた、ちんころマネージャーの水沼真由美ちゃん。

 

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その後、幾度となくチンコロお疲れ!チンコロちゃん、こっち来て〜!などと声をかけていただき、何が珍しいのか写真を一緒に撮り続けるという「あれ、これは夢の国でもやっていけるんじゃないかな...」と期待してしまう展開に見舞われました。

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しかし、よくよく聞いてみると、かなりの方が「で、ちんころって何?」状態でした。その知名度には、愕然としたのでした。

 

こうなれば、僕はちんころとして生き、ちんころを広めていく概念になろうと決めたのです。

 

 

気がつけば、ツワモノ共が夢のアト...

 

しかし、いつの間にか僕は元の大塚に戻っていました。

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アレは、一体何だったのか。驕り高ぶる人間達へ警鐘を鳴らしていたのでしょうか。今となっては、分かりません。あと、走るのに精一杯で全然レポート出来てなくてごめんなさい。

 

そして、また来世。

 

「今年の冬将軍は、いささか穏やかではあるけれど...」

そんな言葉が耳に残る、今年の十日町の冬でしたけど、来年はもっと豪雪でしょうね。十日町を遊び伝えるジャーナリストと名乗っているさと記者ですが、十日町を全身全霊で遊んで、楽しさを感じて、そしてその気持ちを伝えるという文化が根づいていったら良いなと思います。

 

いつかまた、ちんころに転生できるかな。

では、また来世。

 

 

《越後まつだい冬の陣 詳細》
http://www.city.tokamachi.lg.jp/kanko/K07/1455445782065.html

雪国に移住したら気をつけたい「雪道での運転」のお約束

はじめまして、ドラ塚と申します。

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▲2015年4月、十日町移住者。四次元ポケットの様に色々突っ込んでも大丈夫な精神と肉体を持っていたはずだった。

僕は2015年4月に新潟県十日町の集落に移住しました。もう色々と疲れたのです。
 
十日町と関わった時の楽しい思い出、移住した後のリアルな生活、長年ここに住み続ける住人の暗黙知etc...をブログ形式で気軽にお届けしたいと思います。
 
今日のテーマは「雪道での運転」です。
新潟県十日町市は特別豪雪地帯。そんな雪国での生活に欠かせないのが「雪との付き合い方」であります。

実のところ、僕は北海道で育ちました。バブルが崩壊した1991年2月あたりに懐妊したことが分かり、そのまま10月の中頃に東京都日野市の「森のユートピア多摩テック」という遊園地の近くの病院で生まれ落ちるやいなや(as soon as)、雪虫もチラつく冬前の北海道(札幌市)に両親共々移住したのです。

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▲安い楽しい多摩テック(http://www.tamatech.jp/thanks48years/)

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▲冬の札幌へ(http://www.welcome.city.sapporo.jp/find/nature-and-parks/odori_park/)
 

雪国に住むのは必然だったのかもしれません。
 

「雪国の運転は怖い」と刷り込まれて育った幼少期

実は、雪道の運転にトラウマがあります。

その雪の日は酷い渋滞でした。赤いテールランプが延々と続く雪道で何となく鬱屈とした父と母と僕。

 

雪道の運転は難しく、揺れる車体。母がポツリと「もっと丁寧に運転できないの?」と理不尽なことを言ったが最後、父は激昂。煽られて母も激昂。家族の慎ましい休日は一転して地獄へと変わりました。それによって「雪道は怖い」と刷り込まれたのです。

 

 本題、雪国初心者の運転技術向上講座

そんなことがあってから、雪道にトラウマがあります。
それを刺激するかの様に「十日町の冬の怖さ」をよく聞きます。正直、もうやめてくれってくらい、聞きまくります。

 

 

先日、仕事で打ち合わせのついでの雑談をしていたのですが、

話題が「冬の運転の怖さ」に移りました。

 

4WDでもチェーンでも滑る時は滑る。滑ったらハンドルを逆に当てたり、サイドブレーキを引いたり、適切な処置をしたとしてもダメな時はダメ。タイヤがロックしちゃったらね、ただただ、どこかにぶつかって車が止まるのを祈るしかないんだよ。そういえば15年くらい前かなぁ...」

 

と、「雪道でのスリップに人間は何とも無力である」ということを小二時間くらい話してくれました。彼はしきりに「どうしようもないんだよ」と話すので、本当にどうしようもないんだな。と思っています。

 

人類が出来る抵抗は車両保険を手厚くするしかないとのこと。

 

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▲どうしようもなさそうに話す某工場長

 

 

そんな出来事が重なって、僕は「雪道 運転 コツ」で調べたり、あらゆるオッサンに小一時間くらい雪道での運転の仕方を教えてもらったりしました。結論は「滑り出したら、もうどうしようもない」みたいです。お笑い芸人みたいですね。

それでも、聞いていくと抵抗の余地はあるみたいでして、今回は僕がオッサン達から聞いた「雪道運転」の知識について話そうと思ったのです。

これ以上の犠牲者を増やさないために...。

 


フットブレーキは使わない
僕の父と母が罵りあった原因です。

運転の基本でもありますが、アクセルの微調整とエンジンブレーキを意識して運転するのが良いみたいです。「ポンピングブレーキ」は口触りが良いので思わず使ってしまいますが、雪道では最小限に抑えましょう。

 


②どうしても使いたかったら、ハンドルは静止
そうは言っても、ついついブレーキを使ってしまうのは人情というもの。
雪道でのブレーキは「直線のみ」有効です。曲がりながらブレーキを踏むのは自殺行為ということなので、気をつけてください。


③わだちからは外れない
移住者の皆様が往々にして轍に沿って走っていくことを是としない方が多いかと思いますが、我が道を行くタイプの人も畜生道に落ちるタイプの人も雪道においては前例踏襲、正道邁進をモットーに、運転をしていただきたい。

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④車の特性を把握する
雪道の怖さは基本的にはタイヤのロックや滑りによるスリップ。
これらが何故起きるのかを理解しておくと良いみたいです。

FF車(前輪駆動)
世の中のほとんどが前輪駆動となっております。前輪が地面を蹴って後輪を引き連れるという形式。この車種の場合は「曲がりにくい」という特性があります。
雪道のカーブで「あー、曲がり切れないなぁ...」という場合はハンドルを切るのではなく、ハンドルを戻して(タイヤをまっすぐにして)ブレーキを踏み、減速しましょう。



FR車(後輪駆動)
運転したことがないので、よく知りません。
「アクセルは踏み込むな」って言われました。

4WD(四輪駆動)
「この雪国で4WDじゃない奴はいない」と伝説のように語られたことがありますが、4WDは発進力と車高の高さに優れているだけで滑る時は滑ります。直線だけしか強くないので、カーブは他の車と同様に気をつけて曲がらないといけません。前輪駆動と後輪駆動と同じく「急」のつく運転は控えましょう。

⑤車両保険は手厚めに
「俺は運転上手いから平気だって」
そんな驕り高ぶる豚野郎には、僕のオンボロBbでシアハートアタックしますよ。こちらは10万円で買ってますからね。どうなっても構いません。

 

雪道では、自分に非がなくても向こうから突っ込んで来ることもあるのです。食パンを加えた転校生の如く、伊豆ナンバー掲げた移住者のBbが突っ込んで来るかもしれません。安心して壁面擦り停車出来るように、手厚くしておきましょう。


スタッドレスタイヤを履かないと「お前、ノーマルか?国に帰れ。」と言われる。
忘れもしない2014年11月。
十日町は初雪だったのですが、スタッドレスなんて履いているはずもなく、坂道で車が止まり、後ろから来たオッサンに「国に帰れ」と言われました。
(その後、数キロ先のイエローハットでチェーンを買って何とかなりました。)

 

JAFに加入しろ
バッテリー上がりのためにも出動してくれる。
本当に偉すぎる人達。いつもありがとうJAF

いかがでしょうか。
十日町ライフを送る上で雪との共生は必要不可欠。

今年は雪が少なくて油断しがちですが、気をつけてくださいね。
さもないと...

 

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もしかしたら、十日町の他のオッサン方に「こんな方法があるよ」とか言われるかもしれませんが、本日は以上です。